ともかく知名度アップを
大塚会長 観光立国の追い風受けて
(財)日本ナショナルトラスト(JNT)の設立40周年記念の式典とシンポジウムが4月20日、東京上野の東京国立博物館平成館大講堂で開かれた。明治百年の1968(昭和43)年に設立、自然景観の保護や地域遺産を観光資源として利活用するなど地道な活動をしてきたが、お手本とした英国のナショナルトラストは遥かに遠い存在。観光立国をめざして昨年10月には観光庁が新設され、「ナショナルトラスト運動の推進」が施策のひとつにあげられている。JNTに追い風が吹き始めた。
大塚陸毅会長(JR東日本会長)は「財団の社会的役割はますます重要になっている。ともかく知名度をアップして、会員を増やそう」と呼びかけた。
2009年5月1日金曜日
日本ナショナルトラストが設立40周年
ラベル: 第97号
自慢の長鼻ちょっと短く
山梨リニア実験線に新しい試験車両がお目見えし、4月3日から試験走行が始まった。実用化に向け先頭車両の先頭部の長さを23㍍から15㍍に短縮するのと同時に、車体の形状も円形から角形に改良した。JR東海は昨年5月に実験線を42・8㌔へ延ばす工事を始めた。完成する2013年度末から12両編成による時速500㌔での長距離走行実験を続ける。
ラベル: 第97号
JNT 「飛躍の予感ある」
シンポジウム 厳しいが温かい指摘
ラベル: 第97号
前途洋々 「第3の柱」
4,000万枚突破した「suica」と「PASMO」
「Suica」と「PASMO」の発売枚数が4月5日で4000万枚を突破した。JR東日本は、このスイカ事業を本来の鉄道事業、駅と鉄道に関連した生活サービス事業に次いで「第3の柱」と位置づけている。「改札」の変革から思わぬ発展へ、である。
スイカのサービスが始まったのは、2001年11月18日だった。新宿駅南口でオープニングセレモニーが行われ、東京圏424駅で一斉に導入された。
その後、04年3月22日に電子マネーサービスを始め、07年3月18日からは「PASMO」が登場し、首都圏ではカード1枚でJRも私鉄も都営も改札が「タッチ・アンド・ゴー」となって、便利になった。
で、08年1月に「Suica」と「PASMO」の発売枚数が3000万枚を超えた。その伸びはさらに加速して、4月5日現在で4003万枚(Suica2812万枚、PASMO1191万枚)となっている。
「改札」の変革から思わぬ発展へ、という表現は2月2日、交通協力会が主催した交通シンポジウム「鉄道の将来展望―技術と経営はどうあるべきか」の中で、JR東日本の大和田徹常務のスライドにあった。
改札係の駅員がカチャカチャと芸術的な音を響かせながら乗客の切符を切っていたのは、そう昔ではない。そういえば切符を乗客に持たせたまま入鋏する、改札係の「持たせ切り」が問題になったこともあった。
自動改札は私鉄が先行していて「国鉄のような広いネットワークを持つ鉄道では自動改札は無理だ」というのが常識になっていた。山之内秀一郎著『JRはなぜ変われたか』によると、自動改札の導入はキセル防止になるのではないか、その損失額を年間300億円、売上にすると6000億円を失っていると試算。「自動改札は採算のあう設備投資」となったというのだ。
JR東日本が始めたのは90年。しかし、定期券の乗客はいちいちケースから出さなくてはならない、今から思えば大変不便なものだった。むろんすでにスイカの開発は進められていた。その功労者は三木彬生(現神奈川臨海鉄道㈱特別顧問)、椎橋章夫(JR東日本執行役員IT・Suica事業本部副本部長)氏らだが、詳しくはJR東日本のHPの研究開発ストーリー「Suica誕生」をお読みいただきたい。
香港では97年9月からオクトパスを導入していた。カードにICチップが内蔵されていて、地下鉄もバスも自動改札装置にかざすだけで通過できるうえ、ショッピングにも利用されていた。今のスイカと同じ機能を持っていたのである。
香港に負けてはいられないというものの、ICカードは磁気券と比べ一桁高かったという。実用化に向け弾みがついたのは「1枚500円のデポジットをお預かりする」というアイデアにあったと、山之内さんは書いている。
大和田常務の発表によると、スイカ事業は「グループ経営ビジョン2020―挑む―」で経営の第3の柱として確立させる、とある。スイカは乗車券の機能や、駅ナカで買物をするときの電子マネー機能、クレジットカードや携帯電話との一体化のほか、個別認証機能を持つことからオフィスビルへの入退館、商店のサービスポイント制などにも活用できる。そのうえチップにはまだ他に機能を載せる「空き」があり、「さらなるビジネス展開」も可能という。
駅の券売機もそうたくさん必要なくなり、駅構内のスペースの再編で新たなサービスを提供することが可能だ。将来的には駅空間全体がモデルチェンジされる。
そして「ライフスタイルに革命」をもたらし、「Suicaシステム」が社会インフラ化される、と大和田常務は胸を張った。
ラベル: 第97号
常世田三郎さんを偲んで
格闘家集団の中の心優しきレスラー 吉村 俊作
ラベル: 第97号
「トコちゃん」と「フルさん」
常世田さんの告別式にて 曽我健
究竟大乗浄土門 諸行往生称名勝 我閣万行選仏名 往生浄土見尊体
ラベル: 第97号
大盛況です「大鉄道展」
ラベル: 第97号
大統領と会見
交通ペンクラブ会員で文教大学大学院教授の中村恭一氏(66歳、元毎日新聞)は、独立1周年を迎えたコソボ共和国の大統領府に招かれ、3月24日ファティミール・セイデュー大統領と会見した=写真。
ラベル: 第97号
会員消息
◇JR東日本相談役・日本野球連盟会長の松田昌士氏(73歳)は、3月10日、母校の北海道大学から名誉博士号を授与された。国際文化交流その他の活動を通じ、北大の教育・研究の進展に寄与した功績が顕著だったこと。 松田氏は1959年法学部卒、大学院に進んで61年、法学研究科を修了して旧国鉄に入社した。北大では懇話会委員、運営諮問会議委員、経営協議会委員を務め、観光に関する大学院組織の設置を提言したほか、工学研究科及び観光学高等研究センターの寄附講座を設置、連合同窓会の初代会長を務めた。
◇JR東日本副会長の石田義雄氏は、4月1日付で国際鉄道連合(UIC、本部パリ)の会長に就任した。UICは1922年に発足した最大の国際鉄道機関。日本人の会長は初めて。石田氏は1967年東工大機械を卒業して、旧国鉄に入社した運転屋さん。
ラベル: 第97号