エティハド航空成田1番期機に乗って 吉澤 眞
4月からアラブ首長国連邦(UAE)アブダビ、ドバイと成田間の直行便運航がはじまった。所要時間は約9時間。アラビア半島湾岸地域は日本にとって、かつてないほど近いものになった。
「エティハド就航記念一番機に乗りませんか? ドバイのタワーにも昇りましょう」。こんな楽しいお誘いを下さったのは日本アラブ協会である。
昨秋亡くなった夫・吉澤昇が20年ほど前から中東問題を研究していたご縁であったが、タワーと聞いたらうれしくて一も二もなく手を挙げた。
UAEとはザ・ユナイテッド・アラブ・エミレーツの略である。 国土全体の広さは北海道ほどしかないが、「アブダビ」「ドバイ」「シャルジャ」「フジャイラ」「アジマン」「ウム・アル・カイワイン」「ラス・アル・ハイマ」の七カ国による連邦制で、中心になっているのは首長が大統領を務め、首都を持つアブダビである。
アブダビはアラビア語で「カモシカ(ガゼル)の父」という意味だが、国土面積は87%、人口33%、経済力(GDP)55%、原油埋蔵量もトップで石油生産量は85%を占めるという。
とかくドバイの派手な面に目がいくが、面積はわずか5%、アラビア語でドバイは「イナゴ」である。エティハド航空はアブダビの、エミレーツ航空はドバイのナショナルフラッグというわけだ。これにカタール航空を加え、3社が日本に乗り入れている。