2008年2月1日金曜日

2025年のリニア・新幹線開業に向け、ことしは出帆の年

台湾新幹線の左営車両基地で参加者たち

JR東海の葛西敬之会長、松本正之社長は1月4日の年頭あいさつで決意を表明した。世界最速時速500キロメートルの超電導磁気浮上式鉄道の実用化に踏み切り、東海道新幹線のバイパスとして中央新幹線を建設。2025年をメドに首都圏―中京圏で営業運転する。建設費5兆1千億円は全額自己負担だ。

年頭あいさつは名古屋のJRセントラルタワーズ31階の大会議室で行われ、東京本社、各支社支店にはテレビ会議システムで同時中継した。葛西会長は「21世紀に時速500キロメートルの交通手段の新大陸を目指す」と語り、「社員全員の不動の確信こそが計画完遂の十分条件である」と強調した。

国家プロジェクトに相当する大事業を完全民営化したJR東海が取り組もうという決断で、暮れの記者会見で松本社長は「国の整備を待っていたら先が見えない」と説明している。

今後、直面する課題は少なくないと思われるが、自らの財源で建設を進めることで、JR東海は「夢のリニア」の実現に向けて走り出した。